一気見する人はCMに寛容〜最新調査、広告業界に朗報
- 2014年8月8日
- 米国ビジネス
ネットフリックス、フールー、アマゾン・プライムといったストリーミング・サービスの増加などで、気に入ったテレビ番組を何話分もまとめて視聴する「一気見」(binge-viewing)が増えており、広告業界にとってはこの傾向とどう関わっていくかが重要な課題になっている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、広告大手オムニコム・メディア・グループのデータ分析会社アナレクト(Annalect)が、通信端末で週5時間以上テレビ番組を見るという成人1307人を対象に行った調査では、826人が1つの番組を3話以上一気見していた。約3人に2人は週に1回以上こうした一気見をしており、ほとんどはテレビ放送のプライムタイムに行っていた。
58%は「広告を見ないで済むから一気見をしている」と答えたが、気に入った条件の下では広告を見てもいいと考える人もおり、33%以上は「視聴料が安くなるなら広告を見てもよい」と答えた。さらに3分の1以上は「一気見する時は広告がちょうど良い息抜きになる」と考えていた。
また、一気見をする人の20%は友人や家族とよく広告の話をしており、一気見をしない人の12%を上回った。「ソーシャル・メディアで広告を他人と見せ合う」という人も、一気見をする人の間では15%、しない人の間では7%にとどまった。一気見は若い世代に多く、Y世代では80%、X世代は68%、ベビーブーマー世代は49%で、男性より女性の方が多い。
一気見する人の21%は番組視聴中に見た広告を覚えており、普通のテレビ視聴者の広告記憶率は10%だった。アナレクトのジェド・メイヤー米研究責任者は 「一気見は一時的な動きではなく台頭しつつある流行で、ブランドが消費者の関心を引くための新しい機会になる可能性がある」と指摘した。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
米技術大手ら、メキシコでの製造拡大に注力 〜 台湾の技術製品メーカーらに熱心に働きかけ
-
2024年5月16日 アメリカ発ニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
米国内都市圏の住宅所有者らは自然災害に要注意〜異常気象による損害危険の高い地域が明確に
-
2024年5月16日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ドライバーの過半数が「AVは怖い」~AAA調査
-
2024年5月13日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EVへの関心、ますます低下~消費者、メーカーの思惑に反し
-
インフルエンサーとブランドをつなぐプラットフォームで台頭 〜 ショップマイ、1850万ドルを調達
-
シンケイ・システムス、魚の活け締め技法を機械化 〜 完成に接近、鮮魚流通網に革新をもたらす可能性
-
ドキュサイン、インテリジェント契約管理サービスを発表 〜 電子署名ソリューション以外に事業を拡大
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開