IBM、スパークの販促に注力 〜 リアルタイムの大規模データ解析ツール

 モノのインターネット(IoT=Internet of Things)の広がりを背景に、IBMは大規模データ(big data)をリアルタイムで解析するスパーク(Spark)というツールの販促に力を入れている。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、IBMがその足掛かりとしてまず注目するのは、デジタル・ビルボードの前を通り過ぎる人向けに標的広告を素早く表示するといった新しい用途による市場の開拓だ。

 カリフォルニア大学バークリー校で2009年に開発されたスパークは、オープン・ソース型ソフトウェア枠組みのハドゥープ(Hadoop)の限界の一部を克服した。

 たとえば、データのリアルタイム解析にあまり適さず、開発者にとって扱いにくく、そして拡張が難しいといったハドゥープの問題をスパークは解決し、大規模データ解析の利用機会を拡大できる可能性がある。

 IBMアナリティクス(IBM Analytics)のボブ・ピチアノ上席副社長によると、ハドゥープHDFSファイル・システムといったほかのソフトウェア上でも動作することもスパークの特徴だ。開発者らは、プラットフォームごとにスパーク用アプリケーションを開発する必要がない。

 さらに、クラスタリングとインメモリー動作の効率を向上させることによって高速処理も可能になる、とピチアノ氏は指摘する。

 IBMは、同社の解析および商取引プラットフォーム製品にスパークを組み込むと同時に、開発プラットフォーム「ブルーミックス(Bluemix)」のサービスとしてもスパークを提供する計画だ。

 また、スパーク関連プロジェクトに技術者と開発者3500人強を割り当てるほか、機械学習技術「IBMシステムML(SystemML)」をスパーク・オープン・ソース生態系に提供する。

 スポーツ用品メーカーのアンダー・アーマー(Under Armour)のソフトウェア部門であるマイフィットネスパル(MyFitnessPal)は、8000万人の製品利用者のカロリー・データの解析にスパークを活用している。

 データ解析技術の開発にはIBMやEMCといったIT大手のほかに新興企業も取り組んでおり、スペイスカーブ(SpaceCurve)とボトルノーズ(Bottlenose)はリアルタイム・データ解析技術を開発している。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
STS Career

注目の記事

  1. 植民地から合衆国建国へ 18世紀半ば、現在のアメリカ東海岸にはイギリスの支配下にある...
  2. 2025年12月1日

    就職&雇用ガイド2025
    監修 STS Career https://usfl.com/author/stscar...
  3. 2025年10月8日

    美しく生きる
    菊の花 ノートルダム清心学園元理事長である渡辺和子さんの言葉に、「どんな場所でも、美しく生...
  4. 2025年10月6日

    Japanese Sake
    日本の「伝統的酒造り」とは 2024年12月、ユネスコ政府間委員会第19回会合で、日...
  5. アメリカの医療・保険制度 アメリカの医療・保険制度は日本と大きく異なり、制度...
  6. 2025年6月4日

    ユーチューバー
    飛行機から見下ろしたテムズ川 誰でもギルティプレジャーがあるだろう。何か難しいこと、面倒なこ...
  7.        ジャズとグルメの町 ニューオーリンズ ルイジアナ州 ...
  8. 環境編 子どもが生きいきと暮らす海外生活のために 両親の海外駐在に伴って日本...
ページ上部へ戻る