ソーラーインバータ事業から撤退〜アドバンスト・エナジー

 電源制御機器開発のアドバンスト・エナジー(AE、本社コロラド州)は、ソーラー発電用インバータ(交流変換器)事業からの撤退を発表した。

 ロイター通信によると、同社は世界3位の米ソーラー機器市場で新参の急増による競争激化と値下げ圧力に直面し、消費者を引きつけられなくなった。半年前には「この事業の売却を試みるか、合弁事業、提携、スピンオフ(分離・独立)、ライセンス供与などの選択肢を検討する」と発表していた。今後はパワー・プレシジョン事業に力を入れる。

 市場調査のIHSによると、AEのインバータ部門は3相セントラル・インバータの販売を主力とし、米国では2010年に首位になったこともあったが、14年には3相ハイパワー・インバータの米国シェアが大幅に低下、価格も急落したため、それまでの2位から5位に後退、世界順位も前年の3位から11位に転落した。

 この5年間は、米PVパワード、独レフソルの同業2社を買収し、3相ストリング(直列接続型)インバータなど製品の拡大も行って事業改善を図り、15年4月には米国で325メガワット(MW)のセントラル・インバータ供給契約、6月にはトルコで50MWの3層ストリング・インバータ供給契約を取り付けていた。

 これまでAEの強みの1つは、半導体機器など他の事業で計上した利益による競合の買収だったが、13年のレフソル買収後は、インバータ需要が欧州からアジアに急速以降し、価格も低下したため売り上げが大打撃を受けた。また欧州市場が下がる一方、日本や中国といったアジアの主要市場は参入が難しいため、多くのサプライヤーが米市場に集中し、米国の価格がより急落してAEが以前から抱えていた問題がさらに加速された。

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