グーグルの生命科学研究部署が独立 〜「能動的」な医療技術の開発に特化
- 2015年8月24日
- ハイテク情報
グーグル(Google)は、スマート・コンタクト・レンズを研究してきた生命科学(Life Sciences)部署を独立させる。
同コンタクト・レンズは、血中グルコース濃度を測定するもので、糖尿病患者向けに開発されている。
グーグルは先日、持ち株親会社アルファベット(Alphabet)の設立という大型の組織改編を実施しており、生命科学部署はアルファベット傘下の一社となる。
グーグルにはこれまで、グーグル・エックス(Google X)という研究&開発(R&D)部署があった。グーグル・エックスは、一般的なR&Dとは別に存在し、非常に飛躍した発想の開発案に特化した開発部署だ。生命科学部署は、そのグーグル・エックスの一部だった。
組織改編によってグーグル本体もアルファベット傘下の一社になる。グーグルがこれまで買収してきたユーチューブを筆頭に、各種の事業部門もグーグルから分離されてアルファベット傘下企業となり、したがって、グーグルを筆頭に、生命科学部署やアンドロイド、ユーチューブ、そのほかの事業はアルファベット傘下に並列される会社となる。
組織改編の手続きは2015年末までに完了する見込み。アルファベットの設立が発表された約2週間前以来、アルファベット傘下の新会社が誕生するのは今回が最初。
コンピュータワールドによると、生命科学部署を2013年から指揮してきたアンディー・コンラッド氏がその新会社の最高経営責任者(CEO)に就任する。同氏は、ソフトウェア技術者や癌専門家、眼科専門家らをたばねて、スマート・コンタクト・レンズに続く新たな生命科学技術の初期段階研究から開発、そして臨床実験まで監督する。
新会社は、対症治療という受動的医療よりも能動的医療に重点を置く医療技術の開発を専門にする。
生命科学部署はスマート・コンタクト・レンズのほか、個々人の健康を遺伝子解析によって診断するシステムや、ナノ技術を基盤にした新しい診断システムの開発にも取り組んでいる。
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