ゼネラル・エレクトリック(GE)は、年内に国内での電球型蛍光灯(CFL)の生産および販売を停止する。
ニューヨーク・タイムズによると、GEライティングのジョン・ストレイニック消費者・既存照明事業担当最高業務責任者(COO)は「今がCFLからLEDへの移行に適した時期だ。住宅用の電球に選択肢がありすぎて消費者は圧倒されており、これが簡素化の助けになるだろう」と話す。
CFLは、米国のほか多くの国で政府の省エネ基準を満たさなくなった白熱電球に代わり主流となった最初の省エネ電球だったが、初期モデルは光の色調が冷たいといった批判を受けたほか、明るくなるまでに時間がかかる、明暗の調節が困難、少量の水銀が含まれているといった短所もあった。
次に登場したLED電球は、当初CFLより高価で1個30ドルを超える物も多かったが、光の質が高い点が好まれ、価格は下がり続け、政府の規制で大幅な値下げがしやすくなったことなどもあって15年には5ドル以下まで低下した。
この結果、消費者の間でCFLからLEDへの移行が加速し、14年には米市場の約5%を占めるにすぎなかったLEDは15年第3四半期には国内出荷量が前年同期比で237%以上という大きな伸びを記録し、全体の15%を占めるまでになった。
現在、一般電球市場はハロゲン球が最大シェアのほぼ半分を占めており、CFLは約27%だがシェアは低下している。小売店でもCFL離れは進んでおり、サムズクラブやウォルマートといった大手では取り扱う商品の種類が減っているほか、イケアでは15年にCFLの販売を停止してLEDだけを売っている。
GEの動きは今のところ国内が対象で、外国、特に欧州やメキシコなど中南米ではCFLが広く受け入れられている。
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