Shop Airlines, Ltd.
アメリカのビジネスは、今

今、アメリカのビジネスシーンはどうなっているのだろう?
困難をどう乗り越えたのか。成功の鍵はどこにあるのか。
キーパーソンに、アメリカでのビジネスのヒントを聞いた。

日本最大級の海外ショッピングサイト「セカイモン」を運営するShop Airlines, Ltd.の代表取締役社長竹内拓氏とShop Airlines America, Inc.のオペレーションマネージャー八木橋治彦氏に話を聞いた。

ビジネスの詳細

Shop Airlines, Ltd.は東証一部上場のBEENOS株式会社の子会社として2007年に創業しました。BEENOSグループは海外居住者向け発送代行(転送)事業を行う「転送コム」や、ネット買取販売事業の「デファクトスタンダード」、商品プロデュース・ライセンス事業の「モノセンス」など多岐に渡る活動を行っており、中でも海外の方が日本のモノを購入できる「転送コム」のビジネスと、日本人が海外のものを購入できる「セカイモン」のクロスボーダーのサービスにグループとして力を入れています。

弊社が運営する「セカイモン」は、アメリカ、イギリス、ドイツの3つ国がメインとなり、アメリカはロサンゼルス、ヨーロッパはオランダのアムステルダムやイギリスのロンドン郊外などの倉庫にeBayで購入した商品を一度集約させ、検品し、問題がなければ日本に発送するというサービスを行っています。日本の方が直接eBayで買いたいものがあってもまだ多くの販売者は海外への発送を行っていないため購入できないことが多く、弊社がその間に入りサポートしている形です。また、購入商品をまとめて日本に送ることで送料を安くすることができるというスキームも好評を頂いている理由ですね。

昨今ECビジネスの市場は大きく、アマゾンや楽天など競争相手となる企業も多いと思われますが、弊社は直接ECサイトで商品を販売するのではなくECを利用しているお客様が活用できるプラットフォームを提供する形を取っています。また、一般的なECサイトのユーザーは女性は6割、男性4割ですが、「セカイモン」は8割が男性です。取扱商品は、カーパーツやフィギアやベースボールカードのようなコレクタブルアイテム、キャンピンググッズなども人気が高く、他のECサイトと比べてお客様の層が特徴的ですね。

日米の違い

3年前は社員は10人ほどで、倉庫や物流に関する作業は外注していました。しかし事業が大きくなるにつれてお客様から求められるニーズも高くなり、その期待に答えるために倉庫オペレーションを自社で運営できるように倉庫の立ち上げを行いました。倉庫オペレーションを行うために多くのスタッフが必要になるため、最初は派遣社員の方を雇用していたのですが、その際に一番驚いたことは「人がこんなに出社してくれないものか!」ということでしたね(笑)仕事が入っていれば出社するというのが普通の感覚だと思っていましたが、皆何かしら理由を付けて会社に来ないんです。文化の違いを感じましたね(笑)そこで、出社してくれるスタッフがより評価されるように「出席率に重きを置いた制度」に変えることにしました。ただ、厳しすぎても来てくれなくなってしまうので、バランスを調整しながら少しず変更していき、現在はアメリカだけで65名のスタッフを抱えるまでになりました。

現地に溶け込む

現在は派遣だけではなく、直接雇用を進めています。採用活動を行う際は現地のメンバーで運営できる体制作りを念頭に置きながら、ローカルのスタッフの採用を率先的に行っています。日系コミュニティの繋がりで仕事を進めていくのは心地良いですが、日本人を採用していくのは限度がありますし、最終的な目標を考え、日系コミュニティだけの関わりで繋がり広げていくことよりもローカルのコミュニティとの繋がりを強めていく体制を心がけています。

同時に日本側での働き方の改革も実施しています。例えば日本のShop Airlinesでエンジニアを募集する際、日本に興味を持っているノンジャバニーズスピーカーの方を積極的に採用しています。日本ではエンジニアが不足しており人材を採用するのが非常に困難という背景がありますが、日本語を話す人だけでなく世界に目を向けることで採用枠が一気に広がりますし、優秀な人材を確保することができます。現在、エンジニアチームの9割は日本語を話さないスタッフです。そうなると日本人の他の社員も自然に英語を勉強してコミュニケーションを取る動きが出てきますし、アメリカのチームとコミュニケーションを取る際にも英語で会話ができるので、国を超えたチーム間の繋がりがより強くなります。採用の概念を変えるとことで優秀な人材を確保でき、グループ全体としてもグローバルな動きができるようになってきました。

さらに、世界各国に住む優秀なリモートワーカーのエンジニアをまとめてプロジェクトを進めていける仕組みを作っており、フランス、アメリカ、メキシコ、イギリス、ロシア、ドミニカなど16カ国程の多国籍部隊で様々なプロジェクトを遂行しています。

今後の展開

「セカイモン」に関しては、これから1年ほどでユーザーのニーズに合わせたサイトへ転換をしていこうと思っています。現在は全ての商品が同じサイトから購入できるようになっていますが、それぞれのカテゴリでサイトを新しくし、配送もタイプに応じたものにしてより分かりやすくしていく予定です。ファッションは返品をしやすくしたり、カーパーツは検品をよりしっかり行えるようになど、お客様のこだわりに寄り添ったサービスを提供できるようにしていく予定です。

グループとしては、アメリカから東南アジア、アフリカまでEコマースのスタートアップを中心に出資を続けてきたので、世界中にネットワークが出来てきました。グループ全体でサポートしあい、より国際的な活動を広げていきたいですね。

Shop Airlines, Ltd.

■ホームページ http://www.shopairlines.com/
■ショッピングサイト「セカイモン

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