シリーズ世界へ! YOLO⑰
自転車で回る台湾~前編

文&写真/佐藤美玲(Text and photos by Mirei Sato)

Night Market / 台湾名物 夜市

Photo © Mirei Sato

Photo © Mirei Sato

 台湾観光ではずせないものといえば、夜市(ナイト・マーケット)だ。地方によって特徴があるので、行く先々で食べ歩きが楽しめる。
 高雄の、六合(リオハー)夜市に行ってみた。
 高雄は海に近いので、シーフードが豊富。とにかくデカい。異常成長を遂げたかと思うようなエビやカキ、シャコが並んでいる。串刺しで塩焼きにしたり、スチームしてガーリックを添えたり、好きな調理方法を伝えてオーダーする。
 同じような店が並んでいるからどこにしようか悩んだが、呼び込む声の威勢がよく、元気な店員がいるところに決める。お兄さんがキビキビ働いていて、気持ちがいい。
 台湾の夜市名物は、「臭豆腐」(スティンキー・トーフ)だ。「台湾に行ったら、何がなんでもこれだけは絶対に食べてね」と、台湾人の友人に言われていた。楽しみにしていたのでもちろん挑戦した。
 店は夜市の入り口、車道に一番近いところにあった。においは強烈だ。率直に言って、嘔吐物にかなり近い。同行のアメリカ人は、みんな鼻を覆って遠くへ逃げた。屋台のそばに近づくのはまだしも、口から体内に入れるなんてとんでもない、という表情だ。アメリカ人は、バンジージャンプやスカイダイビングで命を懸けることは平気でも、食べ物に関しては案外保守的だったりする。
 ただ臭豆腐には2種類あって、ツアーガイドが「初心者には煮込みタイプはきついかも」と言うので、「揚げタイプ」を選んだ。チリソースと、刻んだ野菜のピクルスと一緒に食べる。くさくても、美味しいものは美味しい。それに、不思議なことに、お皿に盛った豆腐からはにおいはしない。
 屋台の列はどこまでも続く。おかゆ、ソーセージ、臓物系の店。冬瓜ジュース、仙草、タピオカの店。
 衛生上の問題や都市開発などを理由に、アジア各地で屋台文化は消えつつあるけれど、「台湾ではそんなことはありえない」とツアーガイドは断言していた。観光客のためではなく、完全に庶民の生活の一部なので、政府にもつぶそうとか取り締まろうとかいう動きはないそうだ。
 


 

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