第40回 アフタースクールプログラム

文&写真/福田恵子(Text and photo by Keiko Fukuda)

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 あくまでもガイドラインだが、アメリカでは13歳未満の子どもを家に一人で置いておくと、「育児放棄(チャイルドネグレクト)」と見なされる。

 と言うわけで、働く親にとって切実なのが、中学生までの子どもを放課後にどこに預けるかという問題だ。私も長男のノアが小学校に上がった時はフルタイムで働いていたので、預かってもらえる所を探した。

 第一候補は学校付設のチャイルドデベロップメントセンター。ここでは夕方6時まで子どもに勉強を教えてくれる。料金は月額600ドル程度だったと記憶している。 ところが働く親が多いせいで、私がノアのために申し込みした時は漏れてしまった。そうとなったら次の手段は、市が運営しているレクリエーションプログラム。各小学校のカフェテリアや校庭でインストラクターがゲームやスポーツをしながら、子どもたちを見てくれる。ただし、このプログラム、6歳以上の児童が対象で、まだ5歳だったノアは申請できなかった。

 ではどうしたか? イエローページのアフタースクールの項目で、放課後学校に迎えに行ってくれるベビーシッターを探した。ノアの小学校のエリアには2軒見つかったので、両方見学。1軒はあまりにも家の中が雑然としていたのと、ベビーシッターの女性の英語が私には理解しにくくコミュニケーションを取るのが難しいと不安になったので断念。2軒目は英語も理解できて、室内も綺麗、宿題も教えてくれると言われたので心が傾いた。しかし、ノアが小学校に上がる直前に、事情により私は会社を退職することになったので、アフタースクールの必要がなくなってしまった!

ベビーシッター、プレスクール、塾

 それでもすぐにフリーランスとして仕事を再開させたため、ノアが6歳になったと同時にレクリエーションプログラムに申し込み、5年生までお世話になった。そのプログラムを通じ、学年やクラス関係なく、友人ができたことが良かったと思っている。さて、ノアの5歳下のニナは、3歳まで日本人ベビーシッターの家で過ごし、その後ノアの小学校の隣にあるプレスクールに入学させた。ここはキンダーガーテンになると、プレスクールの先生が小学校の教室まで迎えに行き、引き続き6時まで面倒を見てくれた。これで私は夕方まで取材や打ち合わせに出歩くことができた。

 ニナが1年生になると、私はニナをどこも預けることなく、仕事をセーブして自分で迎えに行った。しかし、すぐに限界がきた。そこで、ママ友が推薦してくれた韓国系の塾に申し込んだ。ここは、講師が小学校まで迎えに来てくれた。

 こうして私は、ベビーシッター、プレスクール、市のプログラム、塾とあらゆる方法でアフタースクール問題を乗り越えてきた。隣のブロックに住む、フィリピン系のママ友アーリーンは夫と共働きだが、同居する祖母が孫の送迎を担当していた。「皆があなたにはお母さんがいてラッキーねと言うけど、フィリピンでは家族が助け合うことは当然のことなの」と話すアーリーンの境遇を、私はやはり「ラッキー」だと思わずにはいられなかった。

 ニナは今年13歳になった。もう留守番できる年齢だ。高校を卒業したノアも、来春には日本に行ってしまう。「どこに預けたらいいの?」とあちこち奔走したのが、まるで昨日のことのように思える。

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福田恵子 (Keiko Fukuda)

福田恵子 (Keiko Fukuda)

ライタープロフィール

東京の情報出版社勤務を経て1992年渡米。同年より在米日本語雑誌の編集職を2003年まで務める。独立してフリーライターとなってからは、人物インタビュー、アメリカ事情を中心に日米の雑誌に寄稿。執筆業の他にもコーディネーション、翻訳、ローカライゼーション、市場調査、在米日系企業の広報のアウトソーシングなどを手掛けながら母親業にも奮闘中。モットーは入社式で女性取締役のスピーチにあった「ビジネスにマイペースは許されない」。慌ただしく東奔西走する日々を続け、気づけば業界経験30年。

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