休暇で妻ゲイルと共にマラケシュを訪れていたペリーは、ロシア人マフィアの大物ディマと知り合う。妻子の安全と引き替えにマフィアの極秘情報を渡す決意をした彼は、ペリーに情報を運んで欲しいと持ちかけるのだが……。
本作「Our Kind of Traitor」でユアン・マクレガーは、平凡な大学教授ながらマフィアと英国諜報部との橋渡しをすることになるペリーを相変わらずチャーミングかつリアルに演じているが、注目したいのは、ディマ役のステラン・スカルスガルド。スウェーデンを代表する俳優からハリウッド作品の常連になった人物だけに、演技力は抜きんでている。本作でも現れる度にマフィアの大物らしいカリスマ的な強引さと狂気を体現しつつ、眼差しで不安を表現するという神業を披露していた。
登場シーンで筆者が場違いにも吹き出したのが、英国なまりのセリフを操ったダミアン・ルイス。ドラマ「Homeland」などでのアメリカ人役でお馴染みの彼は、完璧なアメリカ英語を話すだけに、てっきりアメリカ人だと思い込み、イギリスなまりに違和感を覚えたからだ。最後まで「完璧だなぁ~。さすが」と思って感心していたが、リサーチすると実はイギリス人のしかも上流階級出身だったと判明。完璧なアメリカ英語に長年欺されていたことが分かった。
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