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日本の女子の多くがお気に入りの本としてあげる「星の王子さま」。筆者の妹もファンで、「テグジュペリって変な名前だと思わない?」とよくからかったものだ。そんな人気小説がアニメ化されると聞き、興味津々で試写に行った。
ハッキリ言おう、アニメ映画版「The Little Prince」は、小説版「星の王子さま」のアニメ化ではない。小説版に登場するキャラクターを使いつつ、少女と彼らとの関わりを描くストーリーだ。邦題が「リトルプリンス 星の王子さまと私」なのもうなずける。
昨今、ハリウッドはやっと「映画の観客の半分(実はそれ以上?)は、女性」ということに気づき、女性向けの映画や女性が主人公の映画を作るようになった。本作の製作者は、小説版のファンの多くが女性だというのをしっかり見極めたかどうかは分からないが、主人公を少年ではなく、少女に、しかも母親と2人暮らしという設定にしているのが面白い。仕事をテキパキとこなす教育熱心な母親と、それに従っていた娘が、星の王子さまの世界を知ることで眠っていた冒険心が目覚めるという展開は実に秀逸。原作小説の挿絵の雰囲気を持つ絵柄もファン心をくすぐるだろう。
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