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本作を観るには覚悟が必要だ。なぜなら、英国なまりと当時の言い回しで、登場人物たちがひたすらしゃべり続けるからだ。しゃべりの内容からストーリーを把握していかなければならないために、じっと耳を傾け理解しなければならず、かなり疲れる。
19世紀の作家ジェーン・オースティンの短編小説「Lady Susan」の映画化となる本作は、当時としては挑戦的な手法を採用した原作に倣ってか、映画もやや挑戦的な手法を用いている。新たな登場人物が出てくる度に、人物関係図よろしく、顔写真の下に名前と地位や主人公らとの関係の文字情報を映し出す。耳だけでは付いていくのが難しい展開の助けにはなっているが、英語を速読できない限り、それらをすべて読み終えることはできない。英語が非ネイティブな観客にとって2重の挑戦と言えよう。ただ、セリフがイマイチ理解できなくても、ヘアや衣装の素晴らしさにひたすら圧倒される作品だった。(5月13日公開)
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