英語で「勘違い」をどう表現する?

あくまで個人的な意見ですが、日本人は勘違いすることを「Misunderstand」と表現する傾向が強いと感じます。決して間違いではないのですが、場合によっては変な誤解を招いてしまうことにもなりかねません。そこで今日のコラムでは、「Misunderstand」を含め、状況に応じた適切な表現をご紹介しようと思います。


1) I thought _____.
→「〜だと勘違いしていた」

この表現は直訳すると「〜と思った」となり、直接的に「勘違い」を意味するわけではありませんが、予め想像や予期していたことと違った結果に対し「〜だと思っていた」のように、「勘違い」のニュアンスを含んだ意味としても使われます。例えば、木曜日なのに金曜日だと勘違いした場合「I thought it was Friday today.(今日は金曜日だと勘違いしていた。)」という具合に使われます。

✔ アメリカ人が「勘違い」を表す際に最も頻繁に使うフレーズで、どんな場面でも使える。

・They’re closed! I thought they were open 24/7.(あれ、閉まっている!24時間営業だと勘違いしてたよ。)
・What? She’s your mom? I thought you guys were sisters.(え?彼女はあなたの母親なの?姉妹だと勘違いしてた。)
・I totally screwed up. I thought my girlfriend’s birthday was tomorrow. She’s going to kill me.(やってもうた!彼女の誕生日を明日だと勘違いしてたわ。彼女にしばかれるわ・・・)

2) I mixed up the _____.
→「(日程や時間を)勘違いする」

本来このフレーズは、何かを混ぜ合わせたり、ごちゃごちゃにすることを意味しますが、日常会話では、予め約束した時間や日程を勘違いして間違えた意味としても使われます。例えば、6時の集合時間を7時と勘違いした場合「I mixed up the time.(時間を勘違いしていた。)」と言います。上記1)のフレーズと組み合わせて「I mixed up the time. I thought we were meeting at 7.(時間を勘違いしていました。7時に集合だと思っていました。)」といった具合に使うとかなり自然です。

✔ 時間や日程に限らず、物事が混乱・混同することをカジュアルに言う際に「Confuse」の代わりに用いることもよくある。

・I mixed up the dates. I thought my English lesson was today.(日程を勘違いしていました。英会話レッスンは今日だと思っていました。)
・I think he got the days mixed up.(彼は曜日を勘違いしていると思います。)
・I think she is mixing me up with someone else.(彼女は私のことを他の誰かと勘違いしてるんとちゃう?)

3) I was under the impression that _____.
→「てっきり〜だと思っていた」

“Impression”は「印象」を意味することから“Be under the impression”と表現することで「〜だと思い込む」を意味します。特に根拠もなく何かを勝手に信じたり、誤った思い込みを持つニュアンスが含まれます。例えば、春分の日(3/21)は通常通り会社に勤務しなければならないのに、勝手に休みだと思い込んでいた場合、「I was under the impression that we were closed on the 21st.(てっきり21日は休日だと思っていました)」となります。

✔ 「I was under the wrong impression」「勘違いしていました」を意味する。

・I was under the impression that he was rich.(てっきり、彼はお金持ちだと思っていました。)
・I was under the wrong impression. I thought you were going to pick them up.(勘違いしてたよ。あなたが彼らを迎えに行くと思ってた。)
・I was under the impression that she was moving to Australia.(てっきり、彼女はオーストラリアに引っ越すんやと思ってたわ〜。)

4) Misunderstand
→「勘違いをする・誤解する」

“Misunderstand”は、勘違いしたり誤解したりすることを意味します。どちらかというと、耳で聞いた情報を勘違いした場合に用いられる表現です。例えば、同僚とミスコミュニケーションが生じて、「私の勘違いでした」と自ら非を認める場合は「That was my misunderstanding」と表します。

✔ 「間違って解釈する」「Misinterpret」、読み間違えて勘違いする場合は「Misread」、聞き間違いの場合は「Misheard」と表す。

・I think there has been a misunderstanding.(勘違いがあるように思います。)
・I think she misunderstood what I said.(彼女は私が言ったこと誤解してる気がすんねんけど。)
・I misread the email and thought the meeting was at 5.(メールを読み間違えて、ミーティングが5時だと勘違いしました。)

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Jun Senesac

Jun Senesac

ライタープロフィール

ロサンゼルス出身の日米ハーフ。両親が運営するL.A.の英会話学校「BYB English Center」にて、高校生の頃から英語講師としてのキャリアをスタート。カリフォルニア州にあるUC Santa Barbara大学へ入学し、1年間一橋大学へ交換留学。卒業後、国際交流員として石川県内灘町役場で2年間の勤務を経て、2011年にアメリカへ帰国しBYB姉妹校をアーバインに開校。
2013年に英語学習サイト「Hapa英会話」を設立。2014年の2月よりHapa英会話のPodcastをスタートし、月間およそ40万ダウンロードされるまで成長。iTunes Japanが発表した『Best of 2014/2015』に2年連続選出。YouTubeにて登録者5万人を超える英会話チャンネル「Hapa英会話」を配信。
YouTubeやPodcast、ブログやメルマガなど様々な媒体を通じて、日米文化を取り入れた英語の学習環境を提供。
YouTube: https://www.youtube.com/hapaeikaiwa

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