アメリカに住んでいる永住権保持者が、アメリカを数カ月離れる必要があり、米国外で子どもを産むことがあります。子どもがアメリカ国内で生まれれば必然的にアメリカ国籍となりますが、国外で生まれた場合、親が永住権保持者ならば子どもはアメリカ国籍とはされません。しかし入国できる手段は二つあります。一つ目は早く簡単な方法であり、二つ目は手続き完了までに一年ほど要します。
(1)アメリカ入国時に一緒に入国する方法
一番効率的な方法は、アメリカへ再入国する際に子どもと一緒に入国することです。次の二つの状況のもとで子どもをビザなしで入国させることができます。一つ目は、永住権が発行された後に子どもが生まれ、まだ親が永住権でアメリカへ入国していない場合です。この場合、子どもが親と一緒にアメリカに初めて入国する際に永住権が与えられます。子どもが生まれた時点で、有効な永住権を持っていること、そして永住権を保持している両親またはどちらかの親がアメリカに初めて入国する際に一緒に子どもを連れてくることが条件となります。二つ目は、すでにアメリカに住んでいる永住権保持者である母親が一時的に国外を訪問し、その訪問先で子どもが生まれた場合です。母親がアメリカに最初に再入国する際に、一緒に子どもを連れて入国すれば、子どもはビザなしで入国し永住権を取得することが可能です。ただしこの場合、以下の三つの条件を満たしている必要があります。
•子どもが2歳の誕生日を迎える前までにアメリカへ入国する。
•母親の永住権保持者としてのアメリカへの再入国が、子どもが生まれてから初めての再入国となる(子どもが生まれた後で、母親一人で再入国していない)。
(2)永住権の請願
上記の方法が不可能な場合、子どものための移民の請願を申し立てます。新生児の申請は、他の永住権申請と違い、何年も待たされることはありません。なぜなら、永住権保持者がアメリカ国外へ一時的に訪問していた最中に生まれた子どもに関しては、永住権発行数制限の対象外となるからです。通常は請願書を提出後約1年以内にアメリカに入国できるでしょう。永住権保持者の両親のどちらでも請願を提出できますが、通常は母親が子どものために請願書を提出するほうが容易です。子どもの年齢制限はありませんが、できるだけ小さいうちに請願書を提出するほうがより強力な請願となります。
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