- Home
- ライフ
- アメリカ不動産最前線
- Howdy Y’all !!!
Howdy Y’all !!!
文/山田由美(Text by Yumi Yamada)(テキサス州)
- 2018年9月6日
皆さん、相変わらず暑い夏を過ごしていると思いますが、お元気ですか? 通年で過ごしやすいカリフォルニアと違い、こちらダラスは9月になっても秋の雰囲気は感じられず、連日太陽が暑い日差しを投げかけています。ただここ数日、夜になると秋の虫が鳴いているのが聞こえるようになりました。
先日、車のコマーシャルで可愛い5歳くらいの男の子がダースベイダーの衣装を着て、いろいろな物にフォース(力)を与えて動かそうとチャレンジしていました。でも、フォースは映画の世界でのみ有効なので、実生活では何一つ動かすことはできません。
ちょうどそこにお父さんが帰って来て、こどもが車に向かって手を差し伸べてフォースを念じた瞬間にお父さんがエンジンのリモートコントロールのスイッチをオン、本当にエンジンがかかってこどもがReally???と驚くというものでした。
このCMを見ていて最近いろいろな物が自動化されているなと改めて思いました。使用後に水が流れる自動水洗トイレや手を洗う時の水道のセンサーなど、空港・ショッピングモール等を含めいろいろな所で見受けられます。なかでも特出しているのは、屋外のキャンピングエリアや湖にあるレストエリアでも自動水洗トイレになっていることです。
でも、すべてのことが自動化されて本当に便利な世の中がやって来たのでしょうか?
最近、観光客が多く訪れるエリアのトイレが自動水洗トイレになって来たのですが(流し忘れを防ぐため)、自動水洗トイレを知らない国の方々は使用方法が分かっていませんでした。そのうえ、ほかのトイレまで自動水洗トイレになっていると思い込んで流さないで出て来てしまったり、センサーが早めに働いてしまってキチンと流せなかった場合に、手動(横手のボタン)で流すこともできていなかったりしています。
観光地でトイレに長蛇の列ができているのに1カ所ドアが開いていて誰も使用しないので、どうしたのかと思ったら、紙が流れていませんでした。観光客の方たちが手動での流し方が分からないために、誰も使用していませんでした(私が手動で流してすぐに列がスムーズに流れるようにしましたが。笑)。
また、自動で水が止まると思い込んでしまい、自分で水道の蛇口を開けたにも関わらず、勝手に止まると思いこんで水を出しっぱなしにしている方もときどき見かけます。特にお年を召しておられると自動化に慣れ親しんでいない分、いろいろと理解できなくて大変そうです。たとえば空港でのパスポート自動読み取りシステムとか、スマホのアプリでフライトチェックインする等、分からない方もいると思います。
電気(センサー)を使用しての自動化が進むということは、常に電気が供給されていなくてはならないことになるのですが、ダラスでは竜巻やFreezing Rainで木が倒れてきて送電できなくなる等、よく起こります。
Friscoで1軒だけアパートの屋上にソーラーパネルが設置されている物件があり、こちらの物件はFOBで各施設や部屋への出入りを行うのですが、もしも電気の供給が無かったとしてもソーラーパネルから電気供給を行えるので部屋への出入りができなくなるようなことは起こりません。ダラス近郊エリアでソーラーパネルを取り付けているのはこちらのアパートだけです。
Ring(IoTなので自動化ではない)のように、玄関先のチャイムを鳴らすと家にいなくても自宅にいるかのように対応できるという便利な商品もありますが、人間が自動化に関して学び、慣れ親しむためにはもう少し時間が必要なのかもしれません。
ちなみに私が冒頭で「Howdy Y’all!!!」と書いたのは、テキサン(テキサス地元民)が言う「Hello, Everybody!」もしくは「How do you do? Everybody?」のテキサス訛りです。「Y’ALL Come Back」と最後に言うことも多いのですが、こちらは皆さん、ぜひテキサスに帰って来てくださいねという意味です。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします