新たなデリバリーサービスの試み
- 2019年5月20日
デリバリーロボットが自宅まで食事を届けてくれる。そんな未来のようなことが、もうすぐそこまで来ているかもしれません。
アメリカ合衆国のカリフォルニア州バークレーでは現在、新しいデリバリーロボットのサービスが行われています。この愛らしく、表情豊かな「Kiwiボット」を路上で見かけない日はありません。
人はなぜロボットを使うのでしょうか。それは何より、人件費を削減できるからかもしれません。
2017年に設立されたKiwi CampusというスタートアップがRestaurant Bot、Kiwi Bot、Kiwi Trikeを組み合わせたデリバリーシステムを開発。アプリで注文したカスタマーに、Kiwi Botが路上を走り、レストランからミールを届けるという流れです。アプリをダウンロードして実際に使用してみました。
毎時Discountを行っており、商品によっては割引分が送料と相殺されて、店頭で買う金額と変わらなくなります。デリバリー時間は30分から40分程。混雑時はスタッフがロボットの代わりに届けるなど、万全の体制でテストを行っているみたいです。
お届け先の近くまでKiwibotが接近すると、Kiwibotに搭載されたカメラをアプリから見ることが可能になります。これが意外におもしろいのです。車や歩行者が近くにいるのを検知すると、キッチリ止まっていました。
アプリのUnlockボタンを押すことで、上部のパネルが開き、ミールを受け取ることができます。そして画面には“thankyou”の文字が。デザインとしてもテクノロジーとしても、このKiwiはとても優れているサービスだと思います。このKiwiボットはディープラーニングとAIにより、人や障害物から信号の色まで区別して走行しているのです。
Kiwiというマスコット性も、ロボットという異物をうまく町の風景に溶け込ませています。これはブランディングのうえで、他社との差別化にもっとも役立っていると思います。
思わず写真を取りたくなる表情豊かな可愛らしい容姿は、SNSでバズるには十分な要素ではないでしょうか。この遊び心もユーザーエクスペリエンスに貢献していると思います。
また、スタートアップの拠点をカレッジに定めているのも興味深いです。CEOのFelipe Chávez氏は、”新しい文化を受け入れやすい学生という顧客が、適度に密集している”ということと、”路上の状態と天候の良さ”をバークレーを選んだ理由として主に挙げています。
ミールだけではなく、今後はさまざまな分野で自動デリバリーサービスが進むと、さらに面白くなるのではないでしょうか。
参考資料
https://www.kiwicampus.com/
https://www.berkeleyside.com/2017/05/23/robots-delivery-comes-to-cal
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