【ニューヨーク不動産最前線】
ホリデーチップはどのように渡す?

ハロウィーンが終わり、11月最初の週末のニューヨークマラソンが終わると、町は一気にホリデーシーズンの雰囲気に変わります。公園や広場では、ヨーロッパのクリスマスマーケットを真似たホリデーマーケットが始まります。ブライアントパークではもう早々に10月の終わりからホリデーマーケットが始まって、季節が一気に冬に変わった感じがします。ロックフェラーセンターやセントラルパークでも、広場がスケートリンクに変わります。

ホリデーシーズンといえば、ホリデーギフトと切り離せません。ドアマン付きのビルに住んでいる人はスタッフにホリデーチップを渡すのが習慣です。毎年これでいくらにするか悩むのですが、今回便利なツールを見つけました。

お客様からも必ずチップに関するご相談を受けます。いつ、誰に、いくらくらい、どうやって渡すのかというのが共通の質問なのですが、みなさん、誰にいくら渡せばいいのか悩んだ時はこのツールを試してみてはいかがでしょうか?
https://www.triplemint.com/tips/

いくらにするのか決める時に参考になるポイントは、ビルのサイズ、クオリティ、それからどのくらい長くそのビルに住んでいるかによっても変わってきます。もちろん普段どのくらいお世話になっているかにもよりますね。スタッフの役割によっても金額が変わります。レジデントマネージャーと呼ばれるスーパーを筆頭に、ドアマン、ハンディマン、ポーターという順に金額が減っていきます。

ちなみにチップを渡すタイミングですが、日本人はお年玉の感覚があるからか、クリスマス当日にと思っている方が多いようです。ただ、ホリデーチップの場合、毎日顔を合わせているのに当日まで渡さないのはなんだか気まずい感じがします。私だけでしょうか?

サンクスギビングが終わったらもういつでも渡していい雰囲気となりますが、どこのビルもその頃になると居住者にスタッフ全員の名簿を配ってくるので、それを見ながら計画が立てられますね(笑)。最近では、ただの名簿だけではなく、勤続年数や趣味まで書いてあるリストもあって笑ってしまいます。多くのチップを獲得するためのセールスのようです。

チップは強制ではないので、あげたければあげるというスタンスでよく、プレッシャーに感じる必要はないのですが、どこの世界もギフトをもらって悪い気のする人はいません。普段お世話になっていないと思っていても、少なくとも毎日顔を合わせるドアマンには気持ち程度でもチップを渡して「いつもありがとう」というだけで、お互い楽しい気持ちになるものではないでしょうか。

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柏原知子 (Tomoko Kashihara)

柏原知子 (Tomoko Kashihara)

ライタープロフィール

大阪女子大学(現:大阪府立大学)卒業後、CBRE Japanに入社。東京で外資系企業のオフィス移転を担当する商業不動産ブローカーとして働いた後、ニューヨーク勤務を機に住宅ブローカーに転向。1999年より住友不動産販売NYで活躍した後、2021年に米系大手Compassに移籍。趣味は旅行、クルーズ、トレッキングとイタリア語。

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