100以上の無料アトラクションを誇るワシントンDC

Washingtom Monument from WW II Memorial

「タダより高いものはない」ということわざがありますが、アメリカの首都ワシントンDCはその真反対。国立の「スミソニアン博物館」を中心に、なんと100以上ものハイクオリティの無料アトラクションがあり、「16 Cheapest Cities to Visit in the U.S.」というランキングでは、サンアントニオやカンザス・シティなど地方都市をも抑えて1位に輝いています。今回は、朝から晩まで観光客を飽きさせないアメリカ観光の首都をご紹介します。

国会議事堂

滞在時間が限られる方には、「航空宇宙博物館」「自然史博物館」「国立美術館」などが特に人気です(入館はどれも無料)。日帰りで観光される方には、少しお金はかかりますが、国会議事堂、ワシントン・メモリアル、リンカーン・メモリアルなどの名所を訪れる定番のバスツアーが便利です。でも、もう少し時間が取れる!という方には、次のようなアトラクションはいかがでしょうか。

ビジターセンター内部

まずは午前7時30分から開いているホワイトハウスのビジターセンター。スミソニアンの各博物館は平日午前10時から、日曜は11時か12時からのところが多いですが、ここは早朝から開いているので朝から動きたい方にぴったりです。ホワイトハウスの模型、内部の詳細の説明、歴代大統領の逸話とともに食器や各国からのギフトなども展示されていて、大統領の私生活や仕事ぶりが身近に感じられる場所です。もと米国商務省の特許部門の建物は外観も内装も美しく、建築物としても興味をそそられます。ちなみに、かつてはこのビジターセンターで配布される整理券で誰でもホワイトハウスを見学できましたが、警備が厳重になった近年、議員からの紹介による申し込みが必要となり、文字通り狭き門になっています。

国立アフリカン・アメリカン歴史文化博物館

2016年にオープンして以来、独特の外観と充実した展示で人気が続いているのが、「国立アフリカン・アメリカン歴史文化博物館」。入場無料ですが、通常の時期はウェブサイトから入場券を予約する必要があり、スミソニアンの中でもっとも入場が難しい博物館です。12月のホリデーシーズンは事前にチケットを取らなくてもよい特別な時期でしたが、開館の1時間前から長蛇の列で、午後には1000人は超えようかという人気ぶりでした。

博物館内部

この博物館に展示されているのは、アメリカの歴史と切っても切り離せない奴隷制度。その壮絶なストーリーはHistory Galleryと呼ばれる地階のコンコースレベル3から始まり、時代を追ってレベル1まで続いています。奴隷制度をめぐって国が南北に分かれて戦争し、その後も法律で人種隔離政策が行われ、1960年代の公民権活動で一定の権利を得た後も、完全に差別がなくなっているとは言えないアメリカの今を考えさせられる場所です。地上1階から4階には、アフリカ系アメリカ人の文化やスポーツにおける功績などがていねいに紹介されていて、心揺さぶられる博物館です。

 

「ナショナルポートレートギャラリー」のオバマ前大統領ブース

肖像画に特化した「ナショナルポートレートギャラリー」も、ワシントンDCらしい美術館。広さも適度で有名人の肖像も多く、宗教画や現代美術、陶器などにはあまり興味がないという方にも取っつきやすいと思います。こちらは午後7時まで開いているので、遅めの観光も可能です。

なかでも人気なのが、2階の大統領の肖像画コーナー。初代のワシントン大統領から第44代のオバマ大統領まで、全大統領の肖像画が観られます。2018年2月に披露されたオバマ大統領の絵は、2年近く経った今でも大人気。写真を撮ろうという人の列がなくなりません。

3階にはオバマ大統領夫人、ミシェルさんの肖像画があり、こちらも多くの人が入れ替わり立ち替わり訪れます。そして、1階には今も第一線で活躍するアマゾンのジェフ・ベゾスさんやミュージカル『ハミルトン』のリン・マニュエル・ミランダさんなど、実業家やアーティストの肖像画が所狭しと飾ってあります。

Tidal Basin

そのほかにもTidal Basinで、キング牧師、フランクリン・ルーズベルト大統領、ジェファーソン大統領のメモリアルを見て歩いたり、国会議事堂の東側にある最高裁の建物やシェイクスピア・ライブラリーを見学するなど、ワシントンDCの無料のアトラクションはよりどりみどり。「スパイミュージアム」「ナショナルジオグラフィック・ミュージアム」など有料の施設も充実しています。

ワシントン・ウィザーズの本拠地「キャピタルワン・アリーナ」

2019年はワシントンDCのプロスポーツが充実した年でした。アイスホッケーのキャピタルズ、大リーグのナショナルズと4大プロスポーツのうち2つも優勝、女子プロバスケのミスティックスも優勝するという快挙に加え、NBAでは八村選手がウィザーズに入団しスタメンで活躍しています。インターネットにあった統計では、ナショナルズの平均チケット金額は84ドルで30チーム中7位(1位はシカゴ・カブスで124ドル)、キャピタルズは115ドルで31チーム中15位(1位はトロント・メープルリーブズで350ドル)、ウィザーズは92ドルで30チーム中23位(1位はレイカーズの473ドル)と、お手頃価格でプロスポーツが楽しめます。

ジョージタウンの夜

夜のワシントンDCも楽しみは尽きません。大学街として有名なジョージタウンは、レンガ造りの古い町並みや石畳の通り、お洒落なショップが集まる魅力的なエリア。夜はストリートミュージシャン、学生や観光客で活気溢れ、ディナーやお酒を楽しんだり、夜の町を散策したり、ナイトライフには持って来いの場所です。

2020年もきっと、政治・文化・歴史・スポーツでアメリカをリードするワシントンDC。初めての方も、すでに行ったことがある方も、年々その魅力に磨きをかけていくワシントンDCを、長めに、そして何度でも体験してみてください。

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石井光 (Ishii Akira)

石井光 (Ishii Akira)

ライタープロフィール

旅行会社勤務。広島出身。在米12年。ジョージア、ウィスコンシン、ニュージャージー、テキサス、カリフォルニア、ワシントン州を経て、現在2度目のニュージャージー生活。その間アメリカの都会から地方まで40州200都市以上を訪問。あるときは真正面から、またあるときは裏側から、アメリカ各地をご紹介します。

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