ナイアガラ
- 2019年11月11日
- ニューヨーク州
南アメリカ大陸のアルゼンチンとブラジルにまたがるイグアスの滝、アフリカ大陸のジンバブエとザンビアにまたがるビクトリアの滝と並び、世界三大瀑布の一つに数えられているナイアガラの滝は、「一生に一度はみてみたい!」と思わせる雄大な滝。昔も今も言葉にできないほどの感動を与える場所で、ニューヨーク観光のついでに(といっても車で7〜8時間かかります)訪れる人が多くいますが、近年は日本からのパッケージツアーが3泊5日や3泊6日など短めのものが増え、訪れる人が減っているようです。今回は、秋の紅葉、冬の雪景色など、夏とは違った絶景が楽しめ、旅程を1日増やしてでも行きたいナイアガラの滝をご紹介します。
ナイアガラの滝は、カナダ滝と国境を隔ててアメリカ滝とブライダルベールの3つの滝で構成されています。五大湖の膨大な水流が大西洋へと下っていく過程にあり、水力発電としても活用されているそうです。3つのうち、もっとも人気があるのは滝の正面や全体を眺望できるカナダ側。カナダ側の滝は、なんと年間1300万人もの人が訪れる世界有数の観光地です。多くはカナダからの観光客ですが、アメリカからも年間300万人、その他の国からも100万人もの人が訪れます。
カナダ滝では、季節に関わらず、歩いて滝のそばまで行くことができます。滝の近くで聞く轟音、肌に感じる霧、水が流れ落ちる迫力のある美しい景観、五感に訴えかけるカナダ滝には素直に感動を覚えます。
遊覧船に乗って、水しぶきを受けながら、間近で大迫力の滝が楽しめる夏がベストシーズンですが、ほかの季節も夏とは違った絶景が楽しめます。秋・冬は、滝の裏側のトンネルや滝の上流など、ピークシーズンのツアーではなかなか行けないような場所を回ることができます。最近は暖冬が増えましたが、冬のナイアガラはやっぱり寒い! 12月から3月くらいはつららができていますし、もこもこに服を着重ねてもかなり寒いので、防寒対策をして行ってください。
寒い日でもありがたい存在は、シェラトンホテルやスカイロンタワーなど、眺望の良いレストラン。ゆっくりと食事をとりながら、ほど良い頃合いの距離に見えるカナダ滝、ブライダルベール滝、アメリカ滝の様々な表情を眺めることができます。ホテルやタワーの近くには観光スポットがあるので、お土産を買ったり散歩をしたりすることもできます。
オフシーズンは国境の入国審査の待ち時間や駐車場の混雑は比較的少なく、効率的に移動でき、飛行機で行く日帰りツアーでもナイアガラでの観光時間がより多く取れることもあります。夏には行けないかもしれない、上流やワールプールなどが見られるかもしれません。アメリカ滝での時間も、夏よりもより長い時間取れるかもしれません。
アメリカ側からアメリカ滝を見るのに最適な場所が、Prospect Point Park。カナダ側から見ると、大きなカナダ滝に比べて規模が小さく感じるのですが、ここからの景色は実に雄大! 抹茶を混ぜたようなグリーンの色合いが、何とも魅力的です。
ナイアガラの滝観光を楽しんだ後、夕方バッファロー空港に少し早めに着くことができたら、ぜひバッファロー・ウイングを! 全米で人気のスパイシーなチキン・ウイング(手羽先)は、ここバッファローが発祥の地です。伝統的なブルーチーズドレッシングとセロリスティックを添えただけのシンプルな見かけで、お味は食べてのお楽しみ。ナイアガラ観光の締めに、バッファロー名物をぜひどうぞ。
なぜ人は滝に魅せられるのか! それはきっと、人間が国境を定めるよりはるか昔から形成されていた豪快な大自然の姿が、我々ちっぽけな人間を圧倒するからだと思います。どんなに観光地化が進んでも、ナイアガラの滝はこれからも少しずつ自然に形を変えながら、私たちを魅了し続けることでしょう。
P.S. ニューヨークから車だと片道7〜8時間かかりますが、飛行機であれば日帰りで観光できます。国境を越えてカナダ側に渡っていくのでパスポートをお忘れなく。空路でトロントに入る場合はETA(カナダへの入国事前申請登録)の取得が必要です。アメリカ側から陸路でカナダに入国する際はETAの取得は不要です。
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