【ニューヨーク不動産最前線】
建築スタイル

知り合いのオーストラリア人建築家はNYCが大好きです。遠いオーストラリアからはるばる何度かNYCを訪れています。ニューヨークというと音楽、アート、舞台芸術、ショッピングの街というイメージですが、実は建物に関してもいろんなスタイルがあって面白い場所なのです。マンハッタンとブルックリン、クイーンズそれぞれが違う表情がありますが、特にマンハッタンは狭い島の中にいろんな地区があり、地区によっても印象がかなり違うので、それぞれの地区の建物を見て回るだけでも楽しめます。

今回は代表的なスタイルを5つご紹介します。

1. スカイスクレーパー:マンハッタンというとまずこの印象を持つ方が多いでしょう。代表的なのはエンパイアステートビルやクライスラービルですが、もちろん最近の住宅ビルでは90階超えの超高層ビルも珍しくありません。

2. ロフトスタイル:部屋の中に仕切りがなく天井の高い広いスペースのアパートをロフトと呼びます。元々は工場や倉庫として建てられたビルをアトリエや住宅として転用したもので、70年代ごろまではアーティストがアトリエとして使っていましたが、80年代以降は若者を中心に住宅として改装して住むようになりました。ソーホーやトライベッカのロフトは有名ですが、今ではとても高額で手軽に住むのは難しくなっています。

3. タウンハウス:19世紀に多く建てられた4~5階建ての低層住宅で、ブラウンストーンと呼ばれる石でできています。入口は道路より高く設計されていて、ストープと呼ばれる10段くらいの階段を上って玄関となります。隣の建物と壁を共有していますがそれぞれの建物は独立しています。マンハッタンのアッパーウェストやブルックリンに多く、映画のシーンにもよく登場します。もともとは建物1棟が一つの家でしたが、今ではフロアごとに区分けして分譲されていることが多いです。天井が高く、建物の装飾も優雅で、区分けされていない1軒家のタウンハウスを所有することはある種のステータスでもあります。

4. レイルロード・アパートメント:こちらも4~5階建ての低層住宅ですが、元はニューヨーク市が住宅不足と衛生環境改善のために作った建物で、その名の通り奥に細長い造りとなっています。日本だと京都の町屋のようなイメージですね。たくさんの住宅を供給するという目的だったので、1軒家ではなく、フロアごとにさらにいくつかのアパートに区分けされています。このタイプはロウアーイーストサイドやブルックリンに残っています。

5. 高層ビル:Googleで調べてみたら、NYCでは13階建て以上のビルが高層ビルだそうですが、オフィスビルはもとより住宅ビルでも実際の感覚ではどの建物ももっと高いと思います(笑)。高層ビルで住宅の場合、たいていドアマンやフィットネスジムが付いています。このスタイルは市内中どこにでもありますが、特にミッドタウンやファイナンシャル・ディストリクトに多いです。

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柏原知子 (Tomoko Kashihara)

柏原知子 (Tomoko Kashihara)

ライタープロフィール

大阪女子大学(現:大阪府立大学)卒業後、CBRE Japanに入社。東京で外資系企業のオフィス移転を担当する商業不動産ブローカーとして働いた後、ニューヨーク勤務を機に住宅ブローカーに転向。1999年より住友不動産販売NYで活躍した後、2021年に米系大手Compassに移籍。趣味は旅行、クルーズ、トレッキングとイタリア語。

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