シリーズアメリカ再発見㊴
中西部 飲み旅!
ミルウォーキー編

文&写真/佐藤美玲(Text and photos by Mirei Sato)

 

ミシガン湖上で行なわれる「Air & Water Show」のアクロバット飛行 Photo © Mirei Sato

ミシガン湖上で行なわれる「Air & Water Show」のアクロバット飛行
Photo © Mirei Sato

川と湖と青空を満喫
ビールと、またまたメアリー

 ミルウォーキーは「水の街」だ。水がいいから、ビールがうまい。
 ミシガン湖から流れ込むミルウォーキー・リバーが、市中心部を通っている。120の橋がある。ボートや遊覧船が通るたび、踏切の信号が鳴ってはね橋が上がる仕組みで、自動車を運転している人はかなり我慢を強いられるだろう。
 水上から街を眺める遊覧船ツアーに参加した。ミシガン湖は海のように広い、とよく言うけれど、確かに。同じ湖を、シカゴでも見たし、デトロイトでも見たし、ミルウォーキーでも見ているわけだから。たまに、泳いで、またはカヤックで渡る人もいるらしい。
 夏のミルウォーキーは、毎日のように湖畔でフェスティバルが開かれる。この日は、夏恒例の「Air & Water Show」。アメリカが誇る陸海空軍の飛行部隊が、轟音を立てて湖上を舞い、アクロバットを見せていた。
 地上では、ドイツ系の文化を祝う「German Fest」、地ビールが飲める「Brewfest」、コミュニティーの祭典「Brady Street Festival」が同時進行で開かれている。
 どれもこれも、趣旨は違えど、楽しくビールを飲む口実には変わりない。間もなくまた厳しい冬がやってくる。それを考えまいとするかのように。
 ボートを降りて、フェスティバル会場へ。いろいろな屋台が出ている。アクロバット飛行を見上げながら歩いていたら、声をかけられた。
 「うちのブラッディー・メアリー、飲んでみてよ」
 「太っちょ2人組」(Two Fat Guys)という名前の屋台で、恰幅のいいおじさん2人が、赤いジャグを差し出してきた。そう言われたら、もちろん断らない。
 自家製のバーベキューソースが隠し味。重厚で、なかなかイケる。
 「実はミルウォーキーで、ブラッディー・メアリー飲み旅してる最中なんですよ」と言うと、「それならイリノイへもおいでよ」。名刺をくれた。聞いたことがない小さな街の名前が書いてある。ちょっと遠いかなあ、でもいつか、きっと。
 そんな約束ばかりしているから、旅はなかなか終わらない。
 


 

取材協力/Special thanks to Travel Wisconsin, Visit Milwaukee, and ミシシッピ・リバー・カントリーUSA日本事務局

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