知っておきたい基本情報
アメリカの保険

メディケアの誤解しやすいポイント

榎田和久   TAO Consultants, LLC (タオ コンサルタント/NY) taoconsultant.com

榎田和久
TAO Consultants, LLC
(タオ コンサルタント/NY)
taoconsultant.com

アメリカでは65歳以上の方はメディケアに加入しなければいけません。「でも、会社の保険に入っているからメディケアに加入しなくても大丈夫なのでは?」という考えは要注意なのです。会社の保険に入っているとしても、全員がその保険でカバーされるわけではなく、会社の規模によって、その保険が適用されないことがあるからです。
従業員20名以下の会社のグループ保険の場合はメディケアが優先され、会社の保険は適用されません。例えば、病院で会社の保険を出して治療が終了。しかし、後々その保険会社から「メディケアが優先になります」と保険料の支払いを拒否されてしまうのです。一方で、従業員数20名以上の会社のグループ保険に入っている方は、65歳以上でもそのグループ保険を使用できます。トラブルにならないためにも、専門家にしっかりと確認することが大切ですね。

保険会社を選ぶときの注意点

平野ホルコム雅子

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下村 明美 MHH Insurance Agency www.mhhinsurance.com

下村 明美
MHH Insurance Agency
www.mhhinsurance.com

保険代理店には、2種類あり、1社の保険会社と契約し、その保険会社の保険商品のみを取り扱うエージェントと、多数の保険会社と契約して、様々な保険会社の商品の中から、最適なものを選んでお客様に提供するブローカーとに分かれます。どちらにも利点はあるかと思いますが、選択肢が多いのは、勿論、後者と言えるでしょう。
ブローカーを選ぶ場合、気を付けたい点がひとつあります。ブローカーによっては、相談料として“BROKER FEE”を請求してくる所がありますので、事前に確認されるといいでしょう。
また、ご存知のように、今では、簡単にインターネットでいつでも保険加入が可能です。ただ、そうすると、保険代理店を通した場合と違って、同じ担当者から、サポートしてもらえることはまず難しいですし、加入時、保険料金と同じように大切な購入時の補償額の設定や、的確な内容かどうかの相談サポートも受けられないでしょう。また、加入後の請求書の質問、事故、様々な問題が生じた時に、いつも同じ担当者が、てきぱきと対応してくれるというのは、インターネット上での契約では得られないサービスです。保険は目に見えない商品ですから、補償内容をしっかり説明してもらい、納得がいく補償内容で契約を交わし、困った時こそ助けてもらえる、相談しやすい保険代理店を選択されるとよいでしょう。

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