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Howdy Y’all !!!
文/山田由美(Text by Yumi Yamada)(テキサス州)
- 2019年4月11日
今年の春は朝晩冷え込む日が残っているものの、日中の最高気温は20℃越えになるなど、ダラスエリアはどんどん暖かくなっています。例年4・5月は雨が多く降るのでサンダーストームや洪水が心配ですが、今のところ、お天気も安定していて大丈夫そうです。テキサス州花のブルーボネットもいろいろな所で可憐な花を咲かせていて、今年は穏やかな春を迎えているダラスです。
暖かい週末に車で走っていると、至る所でガレージセールの看板を見かけます。外に出るのが危険な暑さの夏とは違い、暖かい気温の春はガレージセールにうってつけです。日本で行う大掃除は寒い12月なので、大掃除が終われば楽しいお正月を迎えられると思っていてもなかなか片付け速度は上がりませんが、アメリカでは気候の良くなる春先に家の中の物を片付けるスプリングクリーニング(春の大掃除)を行います。
ただし、今年のスプリングクリーニングは例年とはかなり違う様子です。なんと今年は、近藤麻理恵さんの片付け術が全米で大流行。アメリカ人からもKonmari(こんまり)の愛称で呼ばれていて、 Netflix で配信されている彼女の片付け番組も大人気です。日本の方たちは収納家具や押し入れにプラスチックケースを入れて衣替えを行うので、コンマリさんの片付け術は納得がいくところが多いと思いますが、何といっても彼女の“Does it SPARKS JOY?”のフレーズは、アメリカ人の心の琴線に触れたようです。
コンマリさんと同じく物に向き合って捨てていくという点では、“断捨離”の山下秀子さんも有名ですが、物に向き合うという概念は日本人的なので、アメリカ人にとっては“Sparks Joy”のインパクトの方がはるかに大きかったようです。オフィスや友人たちの間で話題になっていました。誰か1人が「Konmariはねー」と話し始めると、「誰それ?」となり、お片付けの達人よと説明が始まります。私の友人の中にはゴミ袋50個を捨てた人もいました。
実際、友人や同僚はミニマリストではありませんが、かなりゴミを出し、クローゼットやキッチン、ベッドルームを片付けたそうです。家の中をスッキリさせたら毎日ジムに行く時間ができたとか、家族全員で片付けをしたので、こどもたちも自分の気に入った物に囲まれて過ごせるし、家の中のスペースが有効に使えるようになったので新しい習いごとを始めた等、毎日が楽しいそうです。
私たちリアルターはクライアントのお宅に伺い、物件を売る場合はリスティング時のステージングを行う等、いかに素敵に見ていただくかを日夜研究しています。売り主さんの自宅にある物が少なければ片付けをする部分を大きく減らすことができますので、コンマリさんの片付け術が流行るのは大歓迎です。皆さんもスプリングクリーニングをしてみてはいかがでしょうか?
ちなみに私が冒頭で「Howdy Y’all!!!」と書いたのは、テキサン(テキサス地元民)が言う「Hello, Everybody!」もしくは「How do you do? Everybody?」のテキサス訛りです。「Y’ALL Come Back」と最後に言うことも多いのですが、こちらは皆さん、ぜひテキサスに帰って来てくださいねという意味です。
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