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Howdy Y’all !!!
文/山田由美(Text by Yumi Yamada)(テキサス州)
- 2019年12月13日
皆さんの地域はすでにクリスマス気分一色でしょうか? 今年のダラスは寒さが厳しくないからなのか、町を走っていてもあんまりクリスマスムード満載な感じではありません。それでも各シティホール前にはクリスマスツリーが飾られ、家々のクリスマスライトも綺麗に輝き、モールはサンクスギビングホリデー明けから渋滞しています。クリスマスカードも届き始め、クリスマスが楽しみになって来きています。
ただし、不動産業界の方たちは一切クリスマスムードにはなっていないと思います。11月27日に日経新聞朝刊に掲載された“海外住宅投資 節税認めず”の記事の影響を受けて、11月27日以降、いろいろと問い合わせが相次ぎ、到底ホリデームードにはなれないといった感じです。2015年のToyota のPlano移転発表以来、ダラス・フォートワースエリアで快進撃を続けていたオープンハウスさんは株価が急落。一時、前日比532円安(15.3)の2976円で取り引きを終えていました。その後も株価は下がっています。
今回の政府による所得税法見直しに関しては、前々から日本の不動産関係者の間ではいつ施行されるか分からないといわれていたので、新聞記事を見た時も「おぉー、ついに来たか」といった印象でした。2年前の2017年にも税制改正がありましたが、5年を超えて日本の非居住者(国内に住所がない者)である時は、国内財産にのみ課税されて国外財産には贈与税がかからなかったのが、10年に変更となりました。その際には海外投資家の物件に関しての節税には触れられませんでした。
ダラスエリアはLAやNYに比べると人口も増えてきているうえに、物件を手頃な価格で購入できるとあり、投資家の方たちから熱い視線を浴びていました。なかでもオープンハウスさんは日本でもセミナーを毎週行い、年間150件以上も物件購入をする等、積極的に投資家の方たちに働きかけていました。批評家のなかにはこのような動きが逆にやりすぎ感を出してしまい、政府介入となったのではないかと言っている人もいます。本当に業者のやりすぎだったのかどうか、政府の真意は分かりませんが、日本の富裕層の海外不動産への投資による節税はほかの納税者と比べると不公平だと判断したため、節税できないようにする方針を固めたとあります。
今のところ、2020年度の税制改正大綱に所得税法の見直しを盛り込み、21年分以降の所得税に適用される見通しです。駆け込みで購入してしまう方もいるようなので、年末に向けて不動産業界は大荒れな感じです。
そういえば、最近はクリスマスギフトをネットで購入する人がより増えました。ドアチャイムのRing等、防犯に優れた物がいろいろと販売されています。特にRingは在宅でなくても、誰かがドアチャイムを鳴らした場合にすぐ返答できますので、留守であることが分かりにくいです。また、録画機能がありますので、自宅のフロントドアの前から荷物が盗まれた場合も犯人の顔が映り、警察に届ける際に証拠として提出できます。同じように荷物を盗まれた方が近所にいた場合、時間を絞って最寄りの交差点のセキュリティカメラから車のナンバープレートを絞り込むことも可能です。ゲストが来た時や家のドライブウェイに停めておく時も、必ずロックをしてください。5分間停めていただけなのに、車の中からPCやカバンを盗まれた方もいます。
これからホリデーシーズンが終わるまで、町は大混雑だと思いますが、皆さん楽しいクリスマスと素敵な新年をお迎えください。
ちなみに私が冒頭で「Howdy Y’all!!!」と書いたのは、テキサン(テキサス地元民)が言う「Hello, Everybody!」もしくは「How do you do? Everybody?」のテキサス訛りです。「Y’ALL Come Back」と最後に言うことも多いのですが、こちらは皆さん、ぜひテキサスに帰って来てくださいねという意味です。
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