シリーズ世界へ! YOLO③ タイ〜水と仏の国 前編
文&写真/佐藤美玲(Text and photos by Mirei Sato)
- 2011年7月5日
チェンマイ情報
首都バンコクからは、飛行機で1時間。車だと9時間、列車では12時間かかる。農業大国でもあるタイは、最近、エコツーリズムに力を入れている。山と田園に恵まれたチェンマイは、理想的な場所といえる。首都バンコクや南のリゾート地プーケットに比べると、外国人観光客の間での知名度はまだ低いが、政府観光庁イチ押しのデスティネーションだ。
Bosang Umbrella Making Center
ボーサーン傘センター
花や動物などをカラフルに描いたチェンマイ特産の唐傘。修行僧がビルマ(現ミャンマー)との国境近くで見た技術を持ち帰って伝えたもので、農閑期の収入源になってきた。生産工程を見学しつつ、お土産を選べる。故ダイアナ妃も訪れた。ポーサーンがあるサンカムペーン地区は伝統工芸が盛んで、ほかにシルクの工房などがある。
Night Market
ナイト・マーケット
チャンクラン通りに並ぶ露店や土産物店を総称する。Tシャツ、アクセサリー、バッグなど何でも揃う。夕方から賑わい始め、夜11時頃までやっている。屋内&屋外のショッピングモールも。1軒ずつ見ていると、時間がいくらあっても足りない。レストランやバー、マッサージ店も数え切れない。
Mandarin Oriental Dhara Dhevi Chiang Mai
マンダリン・オリエンタル・ダラ・デヴィ・チェンマイ
チェンマイでお薦めのホテルは、なんといっても、「マンダリン・オリエンタル・ダラ・デヴィ・チェンマイ」。24万平方メートルの広大な敷地に、ランナータイ王朝を再現した。建築に使われている装飾品やインテリアは、オーナーが長年かけて収集したアンティーク。つい最近(6月中旬)放映されたABCテレビ「The Bachelorette」のロケに使われたので、見覚えがある読者もいるかも知れない。
ホテル入り口には敵や侵入者が来たことを知らせる橋があり、トラブルがあると銅鑼を鳴らして、遠い内部のロビーに知らせる趣向も。客室は、池と庭に囲まれたスイートや、田園に点在するコテージなどのタイプがある。
敷地内に本物の水田があり、農民が行き交い、毎朝水牛を使って耕す光景も見られる。収穫した米は、近くの学校や寺院に寄付。畑でタイ料理に使う各種野菜を育てており、朝食の素材や宿泊客向けクッキング教室に使われる。文化ツアーやクラフト教室を体験できるほか、屋外劇場もある。
花の香り漂う敷地は、100人の庭師が交代で手入れしている。私たちを案内してくれたマーケティング&コミュニケーション・ディレクターのメイさんは、「覚えることが多くて大変。最初は迷子になった」と言っていた。オーナーは、バンコクで自動車ディーラーをしていたが、タイを襲った通貨危機で一晩にして財産を失い、それを機に、かねてからの夢だった「タイの文化を保存し次世代に伝える」ため、このホテルを作ったそうだ。
タイのお金持ちがソンクラーンの休暇を過ごすような高級リゾートホテル。値段もそれなりだが、せっかくチェンマイまで来たら、ぜひ泊まってみてほしい。
◾️詳細:www.mandarinoriental.com/chiangmai
Le Meridien Chiang Mai
ル・メリディアン・チェンマイ
ロケーションが最高。ターペー門からも近く、土産物屋や飲食店が並ぶナイト・マーケット(左)のド真ん中にある。1歩外に出れば、安いフットマッサージの店が並んでおり、旅の疲れを癒すのに便利。ホテルの朝食は、珍しいペーストリーや、野菜や果物を絞った「ショット」が美味しい。
◾️詳細:www.starwoodhotels.com/lemeridien
旅の情報集めはココ!
Tourism Authority of Thailand
タイ国政府観光庁
チェンマイを含めたタイの観光情報を集めるなら、政府観光庁のウェブサイトがお薦めだ。いつ訪れても楽しいタイだが、少し涼しくなる9月からが本格的な観光シーズン。年末にかけて、伝統ボート競技(9~10月、タイ全域)、象フェスティバル(11月中旬、スリン県)、灯籠祭り(11月末、タイ全域)、世界遺産花火(12月中旬、アユタヤ)などが予定されている。
◾️詳細:www.tourismthailand.org(英語)
www.thailandtravel.or.jp(日本語)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします