興行収入とヒロイン役の女優ジェニファー・ローレンスのギャラ番付で話題のヒット・シリーズ「The Hunger Games」の完結編となる「The Hunger Games: Mockingjay – Part 2」は、前作を上回るフラストレーションを感じる映画だった。
独裁政治を敷く大統領を暗殺すべく、ヒロイン、カットニスら反乱軍の少数部隊は首都に潜入。あちこちに仕掛けられた対侵入者攻撃をかわし、大統領官邸に歩を進めるというストーリー。シリーズを通して、アクションもドラマも盛り上がりそうになるとすぐに切り替わる中途半端な展開の繰り返しをしてきたが、本作はそれがさらに強調され、不完全燃焼な気分を存分に味わわされる。リアル感を出したいのは分かるが「休憩」シーンが多すぎるのも難点。緩急のアクセントになっていないどころか、冗長感をあおっていた。ゾンビもどきが出てきたのに呆れた後、大統領官邸前で頭を抱えてしまう展開が待っていたとは思いもよらなかった。
ジュリアン・ムーア、ドナルド・サザーランドらの演技派を霞ませるほどのローレンスのリアルで迫力満点の演技がせめてもの救いだった。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします