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- ガラパゴスの旅〜前編
5日目
- サンタクルス島
サンタクルス島で、チャールズ・ダーウィン研究所を訪れた。ここではガラパゴス・ゾウガメを卵から孵化させて育て、大きくなったら自然に返している。甲羅の形が島によって異なるため、甲羅を見ただけで、どの島の亀だかわかる。甲羅が高く盛り上がった種類や甲羅が平らな種類などが見られる。
ゾウガメは体も大きく、長時間餌なしで生きることができるため、船乗りの食糧として重宝され、乱獲された。既にガラパゴス諸島の何種類かのゾウガメは絶滅した。
1971年にガラパゴス諸島のビンタ島で発見されたその島の最後のゾウガメはロンサム・ジョージと名付けられ、この研究所に送られ保護飼育された。繁殖が試みられたが、高齢のためか子孫を残すことなく2014年に死んでしまった。推定年齢100歳以上だったそうだ。
こうしてビンタ島のゾウガメは絶滅してしまった。人間の愚かな行為がどれほど多くの動植物を絶滅に追い込んだか。特異な進化を果たした動物を後世に残すための努力がこの研究所で行われている。
1941年京都生まれ。大学卒業後、商社に勤務。40代半ばで退社し、一念発起して大学院に入学し、言語学の修士号を取得。外国人のための日本語教育に専念。国際交流基金の海外教師派遣プログラムで、カイロ大学とテヘラン大学で教える。その後ザグレブ大学で教え、70歳で教師生活を終えた。東京で、悠々自適の引退生活を送っている。
カズ高橋(高橋和男)
1948年鹿児島県生まれ。高校卒業後陸上自衛隊入隊。301写真中隊(現301映像写真中隊)で写真を学ぶ。除隊後東京のスポーツ新聞社勤務。1983年フリーランスとして渡米、スポーツカメラマンのかたわら同時に全米58カ所の国立公園(現在59カ所)の撮影に挑戦、約7年かけて全踏破した。写真集、「アメリカの遺産」「北米の野生動物」など。フロリダ州ポンパノビーチ在住。
www.kaz-photography.com
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