シリーズ世界へ! YOLO⑦ セイシェル
エデンの園と呼ばれた島
文&写真/佐藤美玲(Text and photos by Mirei Sato)
- 2012年9月20日
![Photo © Mirei Sato](https://usfl.com/wp-content/uploads/2016/02/digue-flower-2.jpg)
Photo © Mirei Sato
食べる
セイシェルの伝統料理は、アフリカ、フランス、インドの食文化が混じり合った「クレオール・キュイジーヌ」だ。
メーンは、近海で獲れる新鮮な魚。グリルかフライにして、チリやジンジャー、ガーリック、ココナツミルクで味付けする。ガイドのスティーブさんは「バラクーダにチリソースをかけたもの、パロットフィッシュのフライ、レッドスナッパー」を好物に挙げた。果物も豊富で、マンゴーだけで30種類はある。カレーは、パパイヤやゴールデンアップルを使ったチャツネと一緒に。
クレオール料理の歴史を知りたければ、ビクトリアにある「マリー・アントワネット」を訪れるといい。セイシェルで一番古いレストランだ。デザートの「ココナツヌガーのアイスクリーム」は、とても甘いが、滅多に食べられない珍味。
私にとっては、ラディーグの海岸の食堂で食べた、脂たっぷりの白身魚のフライが絶品だった。マンゴーを酢漬けにしたような付け合わせのサラダも美味。一緒に、特産のバニラティーに砂糖とミルクをたっぷり入れて飲む。満足感に浸っていると、ティーカップの中でハエが溺れているのを見つけた。幸福な最期だったのでは、と思った。
お土産には、「Coco d’Amour」というココナツのリキュールを。ココ・デ・メアの「お尻」の形をしたボトルに入っている。セイシェル国内でもホテルやバーでしか飲めない。冷凍庫で冷やしてショットで。「日本酒みたいな名前でしょ」と地元の人が言うラム「タカマカ」は、庶民的な値段で小さな商店でも買える。
![魚のフライと、マンゴーの付け合わせ Photo © Mirei Sato](https://usfl.com/wp-content/uploads/2016/02/digue-eat-3-519x345.jpg)
魚のフライと、マンゴーの付け合わせ
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![Photo © Mirei Sato](https://usfl.com/wp-content/uploads/2016/02/marie-restaurant-4-519x345.jpg)
「マリー・アントワネット」のクレオール料理
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![Photo © Mirei Sato](https://usfl.com/wp-content/uploads/2016/02/marie-restaurant-5.jpg)
「マリー・アントワネット」のクレオール料理
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![レストラン「マリー・アントワネット」 Photo © Mirei Sato](https://usfl.com/wp-content/uploads/2016/02/marie-restaurant-10-519x345.jpg)
レストラン「マリー・アントワネット」
Photo © Mirei Sato
アクセス
マへ、プラリン、ラディーグ以外の島には「住民」はいないが、リゾートホテルや別荘がある。昨年、イギリスのウィリアム王子&ケイト妃がセイシェルを新婚旅行先に選んだため、旅行代理店の問い合わせが殺到しているそうだ。ただ、「手の届かない高嶺の花のような場所ではない」とAlan St. Ange観光大臣が言う通り、気取ったところはなく、ヨーロッパやアジアから、家族連れで気軽に来ている旅行者を多く見かけた。
住民は、英語とクレオール語に堪能で、フランス語を話せる人も多い。
空の玄関口は、ビクトリアにあるセイシェル国際空港。航空会社は、エミレーツ、エティハド、カタール、エチオピアンなどが乗り入れている。アメリカからセイシェルへの直行便はない。ヨーロッパの主要都市や、中東のドバイ、ドーハなどを経由する。セイシェルやモーリシャスなどインド洋に浮かぶ6つの島国は、最近「バニラ・アイランド」として提携し、観光客誘致を図っている。これらを組み合わせて回るか、アフリカの沿岸各国を含めた旅にしても面白い。
年間を通じてユニークなフェスティバルがある。3月の「Carnival International de Victoria」には、本場ブラジルや、アフリカ、カリブの国々からも参加してパレードが繰り広げられる。
最新情報は「セイシェル共和国政府観光局」のウェブサイトで!
www.seychelles.travel/en
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