ルート61 音楽街道の旅

文/細田雅大(Text by Masahiro Hosoda)
写真/川畑嘉文(Photos by Yoshifumi Kawabata)

プリンスの映画「パープルレイン」で一躍有名になったミネアポリスのクラブ、ファーストアヴェニューPhoto © Yoshifumi Kawabata

プリンスの映画「パープルレイン」で一躍有名になったミネアポリスのクラブ、ファーストアヴェニュー
Photo © Yoshifumi Kawabata

6日目 11月7日
ミネトンカ湖で体を清め終点へ

 10時過ぎにラクロスを発つ。すぐ右にミシシッピ河が見える。61号線はミシシッピ河に沿っており、その一部はグレート・リバーロードとも称されるが、これまでは61号線を走っているだけでは大河は見えず、河を見たければ前もって地図で調べておく必要があった。しかしラクロスからは、61号線を走るだけで河が見える。上流に近いので河の水も澄んできた。左側はすぐ木立。紅葉に間に合わなかったのが惜しい。ところどころ路肩が広く、車も停められる。

 ラクロスを出て1時間で4回目の給油。40ドル。北国の冬特有の澄んだ空気。レッドウィングという町で61号線は大河から離れていく。河の風景を満喫したければラクロスからここまでが最高だ。ただ、ガソリンスタンドが少ないのでご注意を。
 このあたりでBGMを「パープルレイン」に変更。1984年のプリンスのアルバムだ。「ミネソタ州出身の偉大なミュージシャン・ベスト10」という地元サイトによると、ダルース出身のボブ・ディランを抑えてミネアポリス出身のプリンスが第一位となっている。今でも故郷に住み、俗にいう「ミネアポリス・サウンド」を創始したプリンス。土地への貢献度はディラン以上だから首位は当然かもしれない。

ミネアポリス郊外のミネトンカ湖で清めの儀式を行った筆者は大のプリンスファン。寒いのにわざわざ上半身裸だPhoto © Yoshifumi Kawabata

ミネアポリス郊外のミネトンカ湖で清めの儀式を行った筆者は大のプリンスファン。寒いのにわざわざ上半身裸だ
Photo © Yoshifumi Kawabata

 1時40分にセントポール郊外のタコベルで食事。「双子都市」と呼ばれるセントポールとミネアポリスは地図ではすぐ隣の気がするが、ここでもアメリカの巨大さに圧倒される。なかなかミネアポリスの姿は見えず、その市街に入ったのは2時55分。映画「パープルレイン」の舞台となったクラブ「ファーストアヴェニュー」に行き、プリンスの名前のある星印の前で記念撮影。続いて郊外のミネトンカ湖まで行き、体を清める。「パープルレイン」の熱狂的ファンならピンとくるはずだ。もっとも劇中のアポロニアと違い、どぶんと飛び込んだのではなく、手を湖水に浸しただけだが。

Photo © Yoshifumi Kawabata

Photo © Yoshifumi Kawabata

 この日、ついに川畑氏も「急性左右取り違え症」を発症。市街地に入り「次の角を左に曲がってみますね」と自分で言ったにも関わらず、右に曲がろうとするから恐ろしい。5時20分に61号線の北端、ワイオミングに到着。ここにも「END 61」という標識だけ。Hitching Post Motelという宿で70ドル。夜はマクドナルドのシーザーサラダ。

ルート61の北端にも「END 61」という標識Photo © Yoshifumi Kawabata

ルート61の北端にも「END 61」という標識
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