取り立てて大きな事件もなく普通の人々の生活を描く映画は退屈に感じてしまう筆者だが、本作は最後まで飽きなかった。
タイトル通り、20世紀の女性たちが登場するのだが、それぞれがとても個性的だ。女手一つで息子ジェイミーを育てる主人公のドロシア、毎晩のようにジェイミーの部屋に押しかけてくるヒッピーな女子高校生ジュリー、ドロシアの家の間借り人でパンクな写真アーティストのアビーの3人は、それぞれ異なる人生のステージにいる女性たち。子育てや女性の存在意義、人生について、男の生き方について話す3人のセリフに頷く人も多いだろう。驚くべき事に、本作の監督・脚本は男性。75歳でゲイをカミングアウトした自身の父親がモデルの「Beginners」で、オスカーを賑わしたマイク・ミルズだ。本作では、自身の母親をネタ元にしているシーンもあると知り納得した。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします