一生に一度は泊まりたい
アメリカのホテル7
- 2018年1月1日
- 2018年1月号掲載
国定歴史建造物に指定
憧れの西海岸リゾートの象徴
Hotel Del Coronado
Coronado, CA
hoteldel.com
コロナド島の海を望むロケーションに建つホテル・デル・コロナド。赤い円錐形の屋根と白壁で知られる建物は1977年に国定歴史建造物にも指定された。同ホテルは親しみをこめて「ザ・デル」の愛称で呼ばれている。
創業者のエリーシャ・バブコック・ジュニアとハンプトン・L・ストーリーがイメージしたのは「西海岸の人々の話題に上るような海辺のリゾート」だった。彼らは理想的な場所を求めて各地を視察した結果、サンディエゴのコロナド島に白刃の矢が立ち、島を丸ごと買い取り、開発した。
ホテルが完成したのは1888年。まだ米国で電気が広く普及されていなかった時代に、同ホテルは「電気が引かれた最大の建物」だった。さらに蒸気を動力源とするエレベーターや電話などテクノロジーの粋を集めたホテルとしても話題を集めた。また、ホリデーシーズンの風物詩であるライトアップされたクリスマスツリーを、屋外に設置したのはこのホテルが世界初。1904年のことだった。
ミステリー事件も起こった。1892年、デトロイトの女性、ケイト・モーガンがチェックインした5日後、本館からビーチへ続く階段で死体となって発見されたのだ。警察は自殺と断定したが、今もケイトの幽霊が館内で目撃されるとか。ホテルによると「何の害も与えないフレンドリーな幽霊」だということだ。これらの歴史は館内のヒストリー・ホールウェイに写真と共に展示されている。
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